count last update 10-MAR-1999

1. 楕円



1-1-1-1. 楕円は面白い、楕円は奥が深い。円筒を斜めにカットした時に出来る曲線が楕円である。

1-1-1-2. X=0,Y=0を中心とし、傾き=0の楕円を考えてみる。
2つの定点FとF’に至る距離の和が一定になる点Pの取る軌跡が楕円になる。この性質に基づいて、直交座標系における楕円の方程式を導いてみよう。

FとF’を結ぶ直線をX軸に、FF’の垂直二等分線をY軸にとれば、焦点FとF’の座標はそれぞれ、
  F(c,0), F’(−c,0)
と置く事が出来る。

1-1-1-3. この時、P(x,y)とすれば、
  
  
である。


1-1-1-4. 楕円に接する線を考えてみる事にする。

1-1-1-5.
   =1
  

1-1-1-6. 点P(x,y)における楕円の接線の方定式を求めてみる。
楕円上の点P、点Qで交わる直線が、P=Qの条件において直線は楕円の接線であると定義される。
点P(x,y)を通って方向余弦がλ,μである直線の媒介変数方程式は
  x=x+λt  y=y+λt
であり、これを楕円の方定式に代入すれば次の式を得られる。
   =1
これを、
   =1
を用いて簡単にすれば、

  t[(bλ+aμ)t+2(bλx+aμy)]=0

この解がPを与え、他の解がQを与える。すなわちPとQが一致すれば、この直線は楕円の接線になる。その為の条件は、

  bλx+aμy=0

となる。よって、直線の媒介変数方程式

  x=x+λt  y=y+μt

の前者にbを、後者にaを掛けてそれぞれ加えれば

  bx+ay=b+a

を得る。
しかし、P(x,y)が楕円上にある事から、

  b+a=a

であるから、

  bx+ay=a

となる。したがって、

   =1
  

上式が楕円上の点P(x,y)における接線の方程式である。


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